私の心に寄り添ってくれたミミリン

私は、子供の頃から動物が好きでした。
一番好きなのは猫でしたが、当時の家庭の事情により、私が大人になって初めて飼ったペットはホームセンターで買った雑種の「ミニウサギ」でした。
ウサギは男の子だったのですが、ミミリンなんて女の子のような名前をつけてしまいました。
でも、これには少し事情があったのです。
ウチに迎え入れてから、健康診断のため動物病院に連れて行き、その時、先生に「女の子ですね」と言われ、疑う事なく女の子のような名前をつけてしまいました。
後に聞くと、生まれて間もないウサギは雄雌の判断が付きにくいのだそうです。

ウチにミミリンを迎え入れた時は、手のひらに乗る位のサイズでした。
そんな小さなミミリンですが、ケージの中に準備した小動物用トイレで完璧にオシッコをしてくれました。
もちろん最初からできた訳ではなく、ウサギの飼育本を買い、それを参考にして、私がトイレのしつけをしました。
ウンチをトイレにしてくれる確率は8割位でしたが、ウサギのソレは正露丸のように丸くて硬いので、たとえトイレ外でしてしまっても簡単に片づけられます。
ミミリンは、おしっこをしたくなったら必ずピョンピョン跳ねてトイレに向かうので、私は安心してケージの扉を開き部屋の中で放し飼いにしていました。

当時の私は、目の病気で入退院を繰り返し、体調もあまりよくなく、ほとんど家の中で過ごしていました。
そんなある日、私はミミリンに顔を近づけ、耳やおでこや背中などをナデナデしながら泣き言を言っていました。
するとその時、ミミリンが私の瞼を小さな舌で、優しく一生懸命なめてくれたのです。
飼い主の勝手な思い込みですが、ミミリンは、なかなか病気の治まらない私の目を思いやってくれたのだと思いました。
ミミリンに瞼をなめてもらいながら、私は嬉しくて涙があふれてきていました。

本当にかわいくて頭の良いウサギでした。
ミミリンが天国に行ってから10年以上たった今でも、私のカードケースのトップに入っているのはミミリンの写真です。