柴犬ちゃんに聞くどっちなの?どうしたい?

夏はすぐそこ。

日の入りが延びて夜7時くらいまでは日の光を頼りに道を歩けるようになったのです。

自然豊かな公園で心地よい風に身をゆだね、するといろいろな犬種のワンちゃんたちがお散歩しに集まってきました。

そこでは柴犬ちゃんと飼い主さんがボール遊びしている姿を見ることができたのです。

テンポよく投げてはキャッチして飼い主さんに渡すのを繰り返します。

一緒に遊んでいることがとても楽しいと感じ、しっぽをフリフリさせていたのでした。

でもボールを追いかける眼差しは真剣そのものになります。

絶対にキャッチしてみせると言わんばかりの気迫がメラメラあふれ、いつでも駆け出せると準備万端でそのフォームは陸上選手です。

このシンプルな流れに飼い主さんはフェイクを入れるようなりました。

投げ出されるタイミングに合わせて駆け出す一方、ボールは手から離れないです。

投げてくれる回数には決まりがなくてフェイクが2回の後に1回、フェイクが1回の後に2回とタイミングが読みにくくなりました。

勢いよく駆け出したのに投げてくれないとか、さっきは投げてくれたのに次は投げてくれないとか見ている側も段々とじれったさを感じてしまうのです。

だったら見ていなければいいと思うものの、くるりんとしたしっぽをフリフリさせてボールをくわえて戻ってくる姿がかわいくてたまりません。

ただやっぱり飽きてしまってすでにやる気0に思えたのです。

その気持ちを察してくれた飼い主さんはシンプルな遊び方に戻しました。

やっぱりボール遊びはこうでないと!

柴犬ちゃんも転がっていくボールを追いかけて嬉しさ全開です。

その間にあたりは街灯の灯りだけの落ち着いた公園へと様変わりしていきました。

そろそろ柴犬ちゃんも帰ろうとしていたらチョコチョコと小さな足音がリズミカルに近づいてきたのです。

その正体はプードルちゃんで毛並みがクリンクリンしていてとてもカワイク見えます。

犬種が異なる相手でもわかり合えるものなのでしょう。

チョコチョコと柴犬ちゃんに歩み寄っていく一方、気軽に近寄ることができません。

背もたれのないベンチに前足を乗せ、ワンクッション挟んでご対面です。

柴犬ちゃんは仲良くしたくてしっぽをフリフリしながら近寄ろうとするものの、プードルちゃんは体勢を戻して飼い主さんの足にピッタリとくっついてしまいました。

地面とベンチの間を覗(のぞ)きこんで近寄ってこないことを確認するとまた乗り出して眺めはじめたのです。

互いの距離はこれ以上、縮まらないと確信したのかもしれません。

プードルちゃんがお散歩コースに戻ろうと歩き始めた一方、やっぱり気になる様子がうかがえるのです。

またベンチごしからのコミュニケーションを始めます。

去ろうとするも、またベンチへ…。

おどおどしているばかりで何をアピールしているのか私にはわからない時間が続いたのです。

プードルちゃんは柴犬ちゃんの目の前に連れて行かれ、恥ずかしいやら照れくさいやらで顔を近づけては飼い主さんの足に隠れてしまうシャイな子だったと思います。

それからはもじもじしていた気持ちがスカッとしたようでお散歩コースに戻っても振り返ることはありませんでした。

仲良くしたいだけど、もじもじしちゃうなんてとってもカワイイ一面に出会うことができました。